大学卒業し、就職先の関係で江別市から帯広市へと引っ越してきた。
(実家は青森です)
そこで、結婚相手となる人と出会い、
一緒に暮らし始めたところ・・・
私が話して聞かせるリス話に相当興味をもったらしく、
シマリス!シマリス!と騒がれる。
そういう話になってくると、私もまた会いたくなる。
今度は事故にならないように、守れる。
そう決意し、
ペットショップへ向かう。
まだ4月。帯広は雪も残っている季節だ。
案の定、シマリスの姿はない。
聞くと、「あと2週間もすれば入荷しますよ。連絡しましょうか」
というので、電話番号をおいて帰ってきた。
その1週間後である。
留守番電話に「シマリスの赤ちゃんが入荷しましたので。。。」
のメッセージが残されていたのは★
仕事続きだった私に代わって、
ナオ氏(結婚相手)がたった一人、「健康なリス」のポイントをメモした紙切れを持ってでかけた。
昼休みも私は気になって仕方がない。。。
するとナオ氏より「リスゲット!」のメール。
男の子にしたよ~!
とむちゃくちゃうれしそうである。
待ちに待ったご対面、
部屋に入ると、ストーブでヌクヌクしていて、赤ちゃんの部屋って感じ。
その赤ちゃんリスは、ヨチヨチとおぼつかない足取りで歩き、
緊張させないようにまだ人間とは接触させない状態でカゴの中にいた。
パネルヒーターで更に温かそう。

こんな小さなリスは初めて。
頭でっかちで、しっぽも短くて細い。
カワイイというよりもこんな小さくてダイジョウブか?と心配になる。
ナオ氏はペットショップの言うとおりに、エサとビタミン剤、
巣材は「パインチップ」を用意していた。
その後、リス彦のクシャミが気になり獣医へ行くと、
どこでこの子を買ったのか?と聞かれた。
「B店です」
と答えると、先生はため息をついて、
「この子も可哀想に。」
と怒りをあらわにする。
不衛生で、専門知識もないくせにどんどん動物の赤ちゃんを入荷して、
こうしてすぐ病気になった子たちが大勢運ばれてくる。
生き残った子が幸運だというくらいに、あの店はひどい。
だいいち、まだ親離れもしていないこんな赤ちゃんを無理やり輸入するなんて
おかしいだろう。
巣材にチップもいけません。
これは鼻炎を発症させますから、広葉樹のチップかもしくは牧草にしてください。
エサも改善しないといけません。リスなんだから、人間の食べ物であるパンとかいいワケがない。
そういうようなことを言って、
はぁ。。。
とため息をつかれた。
。。。で、私はどうしたらいいんだ?
リス彦はもうここ出身ということは変えられないんだよ。
どうしてそういう言い方をしたの?
私はちょっと納得がいかず、
軽い肺炎
という診断と飲み薬を処方され、
早々に帰ってきた。
もうあの獣医には連れていきたくない。
そう思った。
その後もクシャミは改善されず、
皆からの話やネットの情報で、どうやら良いらしい獣医を見つけた。
女医さんばかりのその動物病院では、
優しい看護士さんも3名いて、ずっと笑顔でリス彦の治療にあたってくれた。
あの小さな体に、人間でいう筋肉注射ほどの大きさの注射をさされ、
「キキィ!」
と叫んだとき、
思わず私までウルっときてしまった。
ごめんね、すぐ終わるから、
頑張るんだよ、
ダイジョウブだよ
女医さんは
そんな言葉をかけながらリスヒコの治療を終えた。
「明日も念のため、来院してください。」
笑顔で見送られ、なんだかココロがほんわかした感じ。
その後、リスヒコは薬だというのにシロップ(甘くしてあるから好きだったらしい)
をせがみ、せがみ、せがみ、
しまいには脱走した際に見つけ出して
容器を食い破り、
3回分は飲み干してしまうという悪行をした。
再び私は半べそかきながら、
監督不行き届きでした、と詫びながら女医さんのもとへ走った。
「相当、おいしかったんですね~」
と先生は笑いながら処置してくれた。
まさに、白衣の神様である。
そんな温かい人に支えられながら、リス彦の今日があります。
(画像はうちに来た日の様子)